【免疫不全とは】免疫不全の鑑別を進める3つの方法

免疫
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研修医
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免疫不全を疑う10の兆候は覚えましたが鑑別診断が多いので
もう少し絞り込むことはできませんか?

上級医
上級医

年齢、起因菌、症状から絞り込んでみましょう

前回免疫不全をどのような状況で疑うべきか学びましたね

まだ読んでいない人は読んでから戻ってくることをお勧めします

【免疫不全とは】免疫不全を疑う10の兆候【研修医必見】
免疫不全をどんな時に疑いどんな検査を行いますか?この記事では疑う状況、やるべき検査に関して解説しています。少しでも興味がある方の参考になれば幸いです。




免疫不全の鑑別を進める3つの方法

1 起因菌から絞り込む

2 年齢から絞り込む

3 症状から絞り込む

起因菌から絞り込む

免疫不全の種類によりどんな菌種に弱いかが異なります

黄色ブドウ球菌由来の皮下膿瘍であれば一般的ですが

起因菌が病原性の弱いものであれば免疫不全を疑う根拠となります

Serratia marcescens(腸内細菌 GNR 病原性弱い)が起因菌の皮下膿瘍で発症した

慢性肉芽腫症(CGD)を経験したことがあります

以下の図でざっくりと起因菌からどこの異常かを絞ることが大切です

(第3版 レジデントのための感染症診療マニュアルより引用)

もう少し細かい図ではこちらが有名です

(原発性免疫不全症候群調査研究班作成)

年齢から絞り込む

新生児期に発症するものや成人になってから気がつくものまで多種多様です

年齢ごとに見てみましょう

(Stiehm ER, et al:Immunologic disorders in infants& children.(edbyStiehmER,etal), Elsevier,Philadelphia, 2004, 289-355より引用 一部改変)

症状から絞り込む

症状から絞り込む場合は以下がわかりやすいです

(金兼 弘和ら:どのような時に免疫不全症を疑うか?.小児感染免疫. 2006, 改編)

 

どうでしょうか

10の兆候を問診し、年齢、症状、起因菌からある程度絞ることができるようになりましたか?

免疫不全は毎年のように新たな疾患が判明している分野なので上記だけでは当然不十分です

ただ新たな疾患は専門家に任せれば良いのです(相談する)

免疫不全を疑い(10の兆候)、年齢、症状、起因菌から予想し、検査(4STEP)を行い、
必要に応じて専門家(JSAID)に相談することができれば十分です
参考図書

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