【学生・研修医向け】自然免疫と獲得免疫の違いを5分でわかりやすく解説

免疫
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免疫学は学生の時から苦手

人にうまく教えられない
自然免疫と獲得免疫がゴチャゴチャになる・・・

漫画を用いたわかりやすい免疫の教科書はたくさんあります

読んでいる間はわかった気になりますが

人に説明しろと言われるとなかなかできませんよね?

人に説明できない=本当の意味で理解できていない

研修医

私はしっかり理解しています

と自信があるあなた

予防接種の仕組みを学生に教える自信がありますか?

まずは予防接種の仕組みが説明できることを目標に

1つ1つ勉強していきましょう

この記事の対象
✔︎免疫に興味がある
✔︎自然免疫と獲得免疫の違いをいい加減マスターしたい
✔︎もうすぐ免疫の試験があるのでなんでもいいから簡単に教えて欲しい




自然免疫と獲得免疫の違いを5分でわかりやすく解説

自然免疫

自然免疫は生まれながら持っている免疫

ウイルスが体に進入した時の特攻部隊です

未知のウイルスに対しても毎回同じように特攻します

反応速度がもの凄く速い!!

しかし、反応はそれほど強くありません

獲得免疫

獲得免疫は感染を経験してから身に付く免疫

予防接種は獲得免疫に含まれます

獲得免疫は自然免疫と逆の特徴があります

反応は遅いが強力!!

そして2回目の感染の時に強く起きます

体を守る3つの仕組み

病原体を「食べる」

ここで活躍する細胞は

好中球マクロファージです

これらは「食細胞」と呼ばれます

食べることを「貪食する」と表現されます

自然免疫を担当しています

感染細胞を「殺す」

ここで活躍する細胞は

キラーT細胞です

いかにも「殺し屋」って名前ですね

感染した細胞を見つけて「殺す」働きをしてくれます

獲得免疫を担当しています

「抗体」で撃退する

ここで活躍する細胞は

B細胞です

B細胞が作り出す「抗体」が撃退してくれます

獲得免疫を担当しています

抗体の働き

1 ウイルスや毒素分子の昨日的な部分にくっついて無力化する

2 病原体に味付けをして食細胞が食べやすいようにする(オプソニン化)

3 補体系を活性化させ、病原体の細胞壁に穴をあけて殺傷します

中間まとめ

自然免疫
✔︎毎回同じ反応
✔︎反応は速いけど弱い
✔︎好中球とマクロファージ
獲得免疫
✔︎2回目に強く反応する
✔︎反応は遅いけど強い
✔︎キラーT細胞とB細胞

どのように敵と判断するのか

免疫はどのように敵を判断しているのでしょうか?

獲得免疫であれば

一度戦った相手なので

再び会った時に「敵が来たぞ〜」ってなります

では自然免疫はどうでしょうか?

未知のウイルスに対しても敵と判断して特攻します

なぜ未知のウイルスに対して敵と判断できるのでしょうか?

病原体関連分子パターンとパターン認識レセプター

自然免疫が敵か味方かを判断する仕組みです

敵に共通する分子には「一定のパターン」(病原体関連分子パターン)があります

Evaに例えるなら使徒はパターン青って感じですね(知らない人すみません)

この「一定のパターン」を認識して敵・味方を判断します

ヒヨコのオス・メスを仕分ける感じですね

認識する受容体をパターン認識レセプターといいます

このレセプターは主に食細胞が出しています

レセプターには細胞外細胞内レセプターがあります

食細胞にはレセプターが数10種類発現しています

細胞外レセプターと細胞内レセプター

細胞外レセプター

細胞の表面に発現している細胞外レセプターには

トル様レセプター(Toll-like receptor:TLR)

C型レクチンなどがあります

TLRは10種類ほどあります

細菌由来の成分であるLPS(リポ多糖)を認識するTLR4

ウイルスの2本鎖RNAを認識するTLR3など

それぞれ役割が異なります

C型レクチンは真菌由来のβグルカンなどを認識します

1つ1つ覚える必要は全くありません

仕組みを理解して下さい

細胞内レセプター

こちらも1つ1つ覚えなくて良いです

細胞の中でもそんな仕組みがあるんだな程度で十分です

次の抗原と特異抗体の段落までskipでもよいです

余力がある人だけお読みください

細胞内に侵入した細菌・ウイルスなどを感知します

細胞内レセプターには

ノッド様レセプター(NOD-like receptor:NLR)

リグアイ様レセプター(RIG-I-like receptor:RLR)などがあります

NLRは20種類以上あります

NLRは細菌由来成分の感知

RLRはウイルス由来成分の感知に関わっています

自分の細胞が死ぬと細胞の中からDNA、ATP、尿酸などが放出されます

これの免疫刺激物質は傷害関連分子パターン(DAMPs)と呼ばれます

DAMPsはNLRのNALP3で感知されます

抗原と特異抗体

獲得免疫について考えましょう

獲得免疫系では細胞は1種類のレセプターしか出していません

自然免疫系では数10種類出していたことを覚えていますか?

1種類しか出していない=特定の成分に強く結合できる

つまり前半で習った強い反応につながるわけです

特定の成分にだけ結合できることを「特異性」といいます

病原体Aに感染すると

病原体Aの分子と特異的に結合できるレセプターをもった細胞がまず増えます

そして現場にかけつけ病原体を殺傷します

このレセプターが認識する対象の分子を「抗原」といいます

まとめ

さらに知りたい人はこちらも読んでみてください

【免疫とは】5分でわかる自然免疫と獲得免疫の関係【学生・研修医必見】
自然免疫と獲得免疫のつながりに関して説明できますか?この記事ではわかりやすくイラストを用いて5分で理解できるように説明しています。なんとなくしか説明できない状態から一緒に抜け出しませんか?

 

参考図書

活字は嫌い、とりあえず雰囲気をつかみたいという人におすすめ

メチャクチャわかりやすいです、こんな人の授業を大学で受けたかった・・・

もっとがっつり勉強したい人はこれがお勧め、上の本と同じ作者です

私は先にこちらを買い挫折した時に上の本を読んでから読み直しました

最後に完全にマンガがいい方はこちらですね

当院のICTの先生も絶賛していました

 

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