造影剤アレルギーの対応

アレルギー
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研修医
循環器研修医

明日カテなんですけど造影剤アレルギーのある人の前投薬のオーダーを入れとけと言われたけど、何かいい方法ありますか?

上級医
上級医

100%安全な方法はありませんが、手助けはできるかもしれません

今日はよく他科から相談を受ける造影剤アレルギーの予防に関してまとめてみます




造影剤アレルギーの対応

治療は基本的にアナフィラキシーショックに準じた治療となります

アナフィラキシーショックの治療に自信がないからはこちらを参照ください

アナフィラキシーショックの対応

造影剤アレルギーの予防

American Collage of Radiology Manual on Contrast Media(2020年)

予定検査

1.検査1,7,13時間前にプレドニゾロン50mgを内服

2.検査2,12時間前にメチルプレドニゾロン32mgを内服

上記のどちらが優れているかは検討されておらず、同様の効果があると考えて良い

上記に加えてジフェンヒドラミン50mgを1時間前に筋注、静注または内服も考慮(原文では1のプロトコールに対するoptionとして記載)

私であれば副作用も軽微のためどちらのプロトコールであっても併用します

利便性を考えると2のプロトコールを用いることが多いですね

内服できない場合

検査1,7,13時間前にハイドロコルチゾン200mgを静注

緊急時

1.mPSL40mgまたはHDC200mgを静注し造影検査が終わるまで4時間毎に投与、検査1時間前にジフェンヒドラミンを投与

(このプロトコールは検査まで4-5時間の場合に使用される)

2.Dex7.5mgを静注し造影検査が終わるまで4時間毎に投与、検査1時間前にジフェンヒドラミンを投与

(このプロトコールはmPSLに対するアレルギー患者に使用)

3.緊急で全く時間がない場合

mPSL40mgまたはHDC200mg+ジフェンヒドラミンを検査1時間前に静注

*緊急時の前投薬の効果に対するevidenceはなし

1に関しては支持する症例報告や後ろ向き試験が報告されています

気になる方は原文を読むことをお勧めします

小児Version

検査1,7,13時間前にプレドニゾロン(0.5-0.7mg/kg Max50mg)を内服

ジフェンヒドラミン(1.25mg/kg Max50mg)を1時間前に内服

100%予防できるわけではありません、本当に造影検査が必要か確認しましょう
どうしても必要な場合はアナフィラキシーの対策をとってから検査しましょう

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