いまさら聞けないアドレナリンの筋注部位について【アナフィラキシーショックの対応】

アレルギー
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こんにちは、小児科のタコスです

先日12歳女児の造影剤アレルギーで呼び出されました

到着するとアドレナリン筋注はすでに済んでいましたが

喘鳴が残存しておりβ刺激の吸入を追加し事無きを得ました

看護記録を確認すると

心臓血管外科◯◯医師により右上腕にアドレナリン0.3mgを筋注

みなさんも同じ対応をしますか?

ちなみにアナフィラキシーの基本的な対応は以前記事に書いていますので

よくわからない人はまずそちらをご覧ください

アナフィラキシーショックの対応
アナフィラキシーの対応一人で出来ますか?この記事ではアナフィラキシーの病態、重症度、治療に関して説明しています。当直が不安な研修医の方、当直前に5分程度で見直してみませんか?

今回の対応は間違いではありません

しかし、特に重症例では

大腿外側に筋注するようにしましょう

アナフィラキシーショックではアドレナリンを大腿外側に筋注




アナフィラキシーショック時のアドレナリンの筋注部位について

なぜ上腕よりも大腿外側が良いのでしょうか

答えは最高血中濃度が高いからです

こちらの有名な論文を紹介させて下さい

【対象】

成人男性

【方法】

エピネフリンの筋注と皮下注をプラセボも含めて検討

接種部位による違いも検討 上腕(三角)VS 大腿(外側広筋)

【結果】

エピネフリンを大腿部に筋注した方が上腕に筋注するより最高血中濃度が高かった

理由に関しては血流が多いからではないかと考察されています

まとめ

緊急時に対応している人は誰でも慌てます

同じ現場にいる記録をしている看護師や

周りにいる医師の方が冷静です

助言してもらえると助かります

「大腿の方がいいです」と言いづらければ

「私が筋注します」と言って大腿に接種しましょう

チーム医療ですからね

周りの助言に怒鳴り散らしたり耳を傾けない医者ほどできない人が多いですね

なお一般の方はエピペン®️講習の際に

大腿外側に接種すると習っているので問題ないかと思います

アナフィラキシーショック時は落ち着いて
大腿外側にアドレナリンを筋注

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