もう自然免疫と獲得免疫なんて余裕です
おたふく風邪にかかった時なぜ
インフルエンザの抗体ができないのでしょうか?
きっと運命の赤い糸で結ばれているんです
・・・
これまでの2回でなんとなく免疫のイメージがつかめたでしょうか
今回は抗原提示に関して深く掘り下げていきたいと思います
【免疫とは】抗原提示の仕組み
「キャー強盗よ!!」
あなたはお天気ダイヤルに電話しますか?
もちろん警察に電話しますよね?
免疫に置き換えると
おたふく風邪(ムンプス)になりました
インフルエンザを撃退する部隊を呼びますか?
もちろんムンプスを撃退する部隊を呼びます
予防接種をしてムンプスに対する免疫がついている人なら
ムンプスに対する抗体を産生するB細胞を
ヘルパーT細胞が活性化することでが
ムンプスに対する抗体をたくさん産生し
ムンプスを撃退します
おっちょこちょいのヘルパーT細胞が
インフルエンザに対する抗体を産生するB細胞を
いくら活性化してもムンプスは撃退できません
どのようにしてヘルパーT細胞は
ムンプスに対する抗体を産生するB細胞を選んで
活性化しているのかを紐解いていきましょう
抗原レセプターと抗原の関係
B細胞
B細胞は抗体を産生する細胞です
実は抗体=B細胞レセプターなんです
知っていましたか?
おさらいですが、1つのB細胞には1つしかレセプター(抗体)がありません
そのため特定の抗原(1種類)にしか結合できません
B細胞の抗体に認識される抗原には
タンパク質や糖鎖、各種化合物があります(実は重要)
T細胞
T細胞のレセプターはB細胞と少し異なります
T細胞レセプターはMHC分子と抗原をセットで認識します
そして抗原はペプチドだけです
MHC分子に関しては今後の記事で取りあげます
B細胞レセプター
さてここでもう一度B細胞レセプターに話を戻します
病原体由来の抗原に結合できる
B細胞レセプターを出すB細胞がいたとします
B細胞レセプターとその抗原が結合するとどうなるでしょうか?
実はB細胞はこの抗原を取り込みます
取り込んだ抗原はペプチドまで分解され
MHC分子の上に提示されます
そして自分のMHC+ペプチドと結合できる
T細胞を待ちます(あながち赤い糸は間違いではない・・・)
まとめ
今日の講義を1枚にまとめるとこんな感じです
抗原提示に関して説明できるようになりましたか?
冒頭のムンプスを説明するとこんな感じです
2 MHC分子上にムンプスペプチドを提示してヘルパーT細胞を待つ
3 ムンプスウイルスを貪食した抗原提示細胞は
MHC分子上にムンプスペプチドを提示します
4 MHC分子+ムンプスペプチドのセットと結合したヘルパーT細胞が活性化
5 MHC分子+ムンプスペプチドのセットをもつB細胞を探す
6 ヘルパーT細胞は巡り合えたB細胞を活性化
7 B細胞がムンプスウイルスに対する抗体を産生する
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