【免疫とは】5分でわかる抗原提示の仕組み【学生・研修医必見】

免疫
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研修医
研修医

もう自然免疫と獲得免疫なんて余裕です

上級医
上級医

おたふく風邪にかかった時なぜ
インフルエンザの抗体ができないのでしょうか?

 

研修医
研修医

きっと運命の赤い糸で結ばれているんです

 

上級医
上級医

・・・

 

これまでの2回でなんとなく免疫のイメージがつかめたでしょうか

今回は抗原提示に関して深く掘り下げていきたいと思います




【免疫とは】抗原提示の仕組み

「キャー強盗よ!!」

あなたはお天気ダイヤルに電話しますか?

もちろん警察に電話しますよね?

 

免疫に置き換えると

おたふく風邪(ムンプス)になりました

インフルエンザを撃退する部隊を呼びますか?

もちろんムンプスを撃退する部隊を呼びます

予防接種をしてムンプスに対する免疫がついている人なら

ムンプスに対する抗体を産生するB細胞を

ヘルパーT細胞が活性化することでが

ムンプスに対する抗体をたくさん産生し

ムンプスを撃退します

おっちょこちょいのヘルパーT細胞が

インフルエンザに対する抗体を産生するB細胞を

いくら活性化してもムンプスは撃退できません

どのようにしてヘルパーT細胞は

ムンプスに対する抗体を産生するB細胞を選んで

活性化しているのかを紐解いていきましょう

抗原レセプターと抗原の関係

B細胞

B細胞は抗体を産生する細胞です

実は抗体=B細胞レセプターなんです

知っていましたか?

おさらいですが、1つのB細胞には1つしかレセプター(抗体)がありません

そのため特定の抗原(1種類)にしか結合できません

【学生・研修医向け】自然免疫と獲得免疫の違いを5分でわかりやすく解説
免疫ってわかったようでわからないですよね?この記事では自然免疫と獲得免疫についてなるべく簡単に5分で理解できるようイラストを交えて説明しています。学生、研修医のみなさん免疫学の食わず嫌い治しませんか?

B細胞の抗体に認識される抗原には

タンパク質や糖鎖、各種化合物があります(実は重要)

B細胞レセプター=抗体

T細胞

T細胞のレセプターはB細胞と少し異なります

T細胞レセプターはMHC分子と抗原をセットで認識します

そして抗原はペプチドだけです

タンパク質=数100個のアミノ酸がつながったもの
ペプチド=数10個アミノ酸がつながった短いもの
先程の抗体の場合は抗原になるものがタンパク質、糖鎖、化合物でしたね

MHC分子に関しては今後の記事で取りあげます

B細胞レセプター

さてここでもう一度B細胞レセプターに話を戻します

病原体由来の抗原に結合できる

B細胞レセプターを出すB細胞がいたとします

B細胞レセプターとその抗原が結合するとどうなるでしょうか?

実はB細胞はこの抗原を取り込みます

マクロファージや好中球のようにバクテリアを丸呑みはできない
もっと小さな破片や血液中の分子、ウイルスは丸呑みできる

取り込んだ抗原はペプチドまで分解され

MHC分子の上に提示されます

そして自分のMHC+ペプチドと結合できる

T細胞を待ちます(あながち赤い糸は間違いではない・・・)

まとめ

今日の講義を1枚にまとめるとこんな感じです

抗原提示に関して説明できるようになりましたか?

冒頭のムンプスを説明するとこんな感じです

1 B細胞は抗体についたムンプスウイルスを取り込み
2 MHC分子上にムンプスペプチドを提示してヘルパーT細胞を待つ
3 ムンプスウイルスを貪食した抗原提示細胞は
MHC分子上にムンプスペプチドを提示します
4 MHC分子+ムンプスペプチドのセットと結合したヘルパーT細胞が活性化
5 MHC分子+ムンプスペプチドのセットをもつB細胞を探す
6 ヘルパーT細胞は巡り合えたB細胞を活性化
7 B細胞がムンプスウイルスに対する抗体を産生する

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