【当直が不安な後期研修医必見】小児科医の8割以上が持っている当直で使える教科書Best5

小児科
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研修医
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来週、初めての小児科当直なんですけど不安で死にそうです

上級医
上級医

私も初めての時は吐きそうでした
小児科当直の心強い味方(教科書)を紹介します

 

こんにちは、小児科専門医のタコスと申します

小児科を目指すものであれば誰しもが必ず経験する

初めての小児科当直

「頼むから新生児の発熱は来ませんように」

「頼むから便秘であってくれ(腹痛の救急搬送)」

「頼むからCPAは来ませんように」

「頼むから・・・」

祈ることから始まる当直なので

今日はおすすめの仏像3選をご紹介させていただきます

重圧でつぶれそうな当直で

自分の味方と言えば教科書と

下につく研修医と看護師さん(ベタランの場合は重圧が増します)

この記事の対象者
✔︎後期研修医
✔︎小児科志望の初期研修医

残念ながらベテラン小児科医にとって有益な情報はありません

なぜなら先生方の机にはすでに置いてあるからです




小児科医の8割以上が買っている当直で使える教科書Best5

第1位 小児科当直医マニュアル 改訂第15版

これと後ほど紹介する小児薬物用量は必須です

神奈川こども病院のマニュアルです

15回も改訂されていることが必須であることの何よりもの証拠です

基本的に小児救急で起こりうる全てのことが網羅されている

参考までに目次を列挙しておきます

目次

A.救急,緊急時の対応,手技
1 蘇生
2 急性呼吸不全
3 けいれん・意識障害・急性脳症
4 頭痛・頭部外傷
5 ショック・心不全・心筋炎
6 脱水・輸液
7 栄養
8 腹痛・嘔吐・下血・吐血
9 紫斑・出血傾向
10 輸血
11 中毒・誤嚥
12 熱傷

B.重篤な症状をもたらす疾患とその治療
13 不整脈
14 肝不全
15 イレウス(腸閉塞)
16 急性腎障害
17 急性副腎不全
18 低血糖
19 糖尿病性ケトアシドーシス
20 高アンモニア血症
21 気管支喘息(急性発作)
22 クループ症候群
23 アナフィラキシー
24 川崎病
25 食中毒・腸管感染症
26 oncologic emergencies
27 チアノーゼをきたす先天性心疾患の救急対応
28 児童虐待・ネグレクト
29 早産低出生体重児・新生児

C.他科領域
30 耳鼻咽喉科:鼻出血・急性中耳炎・その他
31 眼科:簡単な点眼薬の使用法
32 皮膚科:簡単な皮膚外用薬の使用法
33 外科:腸重積症・外鼠径ヘルニア嵌頓の整復・胃ろうの管理・便秘
34 泌尿器科:血尿・尿閉
35 整形外科:化膿性関節炎・化膿性骨髄炎
36 精神科:緊急時の向精神薬(不眠,興奮などへの対応)
37 静脈栄養
38 疼痛緩和

D.薬 剤
39 常用処方・薬剤
40 抗菌薬
40-1.各種感染症における抗菌薬の選択
40-2.手術部位感染症の予防的抗菌薬
41 抗菌・抗真菌・抗ウイルス・インターフェロン・G-CSF 薬剤一覧
42 免疫グロブリン製剤
43 ICU 汎用薬・緊急薬

どうでしょうか

もはやドラ◯もんです

これほど心強い味方は他にいません

私が実際に小児科当直で大変お世話になったので

1位とさせていただきました

病態や詳しい治療に関しては

当直の翌日に上級医に聞くなり

成書を読んで勉強してください

✔︎上級医が来るまで待てない状況があります
✔︎当直医マニュアルがなければしのげません
✔︎なくてもしのげるようになれば小児科医の仲間入りです

第2位 当直医のための小児救急ポケットマニュアル (日本語) 単行本

先程のマニュアルと内容に大差はなく両方持つ必要はありません

必ず1つはポケットに忍ばせてください

成育医療センターのブランドがいい人はこちらです

2位の理由は私が小児科当直を始めた時に

販売されていなかったため当時助けられた印象の分

神奈川こどものマニュアルを1位にさせていただきました

あえてBest5に同等の書籍を入れるか迷いましたが

同等に素晴らしい本なので紹介させていただきました

✔︎当直までに必ず「小児科当直医マニュアル」か「当直医のための小児救急ポケットマニュアル」を用意して下さい
✔︎マニュアルがない=無人島に水・食糧なしで行くのと同じです

第3位 小児の薬の選び方・使い方:小児科専門医の手の内を公開

自分が大変お世話になった本の1冊です

薬の用法容量がわからない以前に

なんの薬があるかわからない状態だと思います

私も研修医時代に整形外科の先生にコンサルトし

「湿布出して帰しといて」と言われ

電子カルテに湿布と打ち込んでもエラーが出て

処方できずに途方にくれたこともありました・・・

(湿布が出せませんなんてコンサルト出来ませんでした・・・)

慣れてくると使わなくなってしまう本ですが

慣れていない時にはこれ通りに書かれている処方を出していました

3位にしていますが

助けられた頻度は今回紹介する本の中で1番です

理由は小児救急の90%以上が軽症だからです

この1冊で軽症をカバーしましょう

重症を引いてしまった時は当直マニュアルです

✔︎ほとんどの小児当直の外来診療はこれでカバーできます

第4位 新 小児薬用量 改訂第8版

成人救急をやっている先生がなぜ小児を敬遠するのか

その理由の1つに用量がわかないことがあります

成人なら年齢、体重で用量は変わりません

小児は年齢と体重で薬の量が変わることがやっかいなんです

(小児科医になれば当たり前すぎて全く苦になりません)

最近の電子カルテであれば処方する際に小児用量がわかるものもありますが

外勤先は紙カルテが多いのが現状です

外勤先には普段使い慣れている薬がないことも多々あります

小児マニュアルと合わせて必ず持っておくべき1冊です

電カルの病院が増えているため4位に設定させていただきました

紙カルテ時代は小児科同期全員で1位のマニュアルとセットで購入していました

✔︎電子カルテ病院なら必要がないかもしれない(病院による)
✔︎どこでも対応できるように1冊持っておくべき(バイト先は紙カルテが多い)

第5位 小児感染症のトリセツREMAKE

一番多い入院が感染症の入院になります

もう怖いからなんでもかんでもMEPM+VCM!!

絶対にやめてください

尿路感染症、肺炎、中耳炎、髄膜炎など

小児当直で出会うコモンな感染症から

初期対応を外せない新生児髄膜炎まで

疫学に基づく起因菌と

それに対応する抗菌薬+投与量が記載されています

これ通りに治療を開始して怒られることはないでしょう

当直だけでなく普段の感染症診療でも大いに役立ちます

余裕があれば地域によって薬剤耐性は異なるので

院内のアンチバイオグラムを確認してください

アンチバイオグラム?

そんな人はとりあえず書かれている処方のままでOKです

✔︎小児当直の入院で一番多い症例が感染症です
✔︎これ1冊で感染症をカバーできます

 

✔︎上記の本は小児科の先輩の机には必ずあります
✔︎不安な当直に入る前に装備(教科書)を増やしましょう

 

番外編 中毒センター

こちらは本ではありませんが

知っているのと知らないのとでは大きく変わる情報です

誤飲での救急受診も多いですが

全部頭に入っている人はいません

有名どころは当直マニュアルに書いてあります

中毒センターに連絡することで

対応、文献などをFAXで病院に届けてくれます

電話相談を受けて対応がわからなければ中毒センターに電話!!

医療機関専用有料電話(情報提供料:1件につき2,000円)

大阪:072-726-9923

つくば:029-851-9999

 

当直以外の日常の小児科診療で役立つ本なども

随時紹介していく予定です

それでは良い当直を祈っています

困っている子供を先生の手で救ってあげてください

 

おまけ 不要になった教科書の利用法

初期研修が終わると自分の診療科以外の教科書が

研修医ルームで多く破棄されることがありますよね?

もちろん後輩が持っていくこともありますが

その他はゴミ行きです

医学書はメモの書き込みがあるので

メルカリなどでは中々売りづらい状況です

こちらのサイトでは書き込みがあっても売れます

研修医ルームに行って棚積みにされていた

いらない教科書でお小遣い稼ぎをしていたことは内緒です

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